YOU CAN (NOT) REDO.

厨二はじめました。

仕事が嫌いだ。

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女子大に通う妹がいる。などと言うと、開幕ワンパン喰らいそうだが、これは事実だ。10歳近く離れた妹は、生まれたときから蝶よ花よと可愛がられ、21年間生きてきた。箱入り娘なんて言葉では生温い…言うなれば核シェルター入り娘。ルパンだって盗めない。彼女のハートを盗めるのはジャニーズJr.だけである。ちくしょう。そんな最愛の妹が数ヶ月後に控えているのが就職活動。今まで我が物顔で渋谷を闊歩していた大学生たちが、我先にと新橋の闇に呑まれていく闇と狂気のカーニバルだ。だが、非常に残念なことに今は売り手市場真っ最中。大学生は卒業まで調子に乗り続けるだろうから、彼らの阿鼻叫喚ツイートでタイムラインが埋め尽くされるのは就職してから、ということになる…といいのだが。会社に入って数年経って気付くのは、みんな意外と仕事好きね。ってことだ。インターネットで残業地獄を嘆く層はほんの一部だった。発熱しているのに出社してくるなんて日常茶飯事で、管理職でもないのに点滴を打って出社してくる人もチラホラ。社会は狂気に満ちていた、今日はそんな話。

彼らの心の中はどうなっているのだろう。正直、仕事に邁進する諸先輩方や友人後輩には忍びなくて聞けやしない。それなりに大きな会社になれば、自分ひとりの仕事が滞ることでチームのメンバーが困ることなんて稀だ。むしろやらないほうが他人の仕事が増えなくて効率的、なんてことだってでてくる。不思議なことに、仕事が仕事を産むという無限ループは往々にして発生する。私はそれなりに大学生が志望しては落とされる、自由闊達で活気があるように見える会社に属しているけれど、我に返ってしまえばクソみたいな仕事ばかりだ。実務時間の3倍は、だれそれに向けたプレゼン準備だとか、それに添付する根拠データの資料化だとかだ。どうせ3秒くらいしか映らないスライドのために定時後3時間ほどかけて作業する。阿呆くさい。

私の信条(今となっては青くさく思う)は、ムリ・ムダ・ムラを排して仕事をする、だった。入社してから3年ほどは上司先輩や仕事内容に恵まれて、完璧でないにせよそれなりに体現することができていた。ムリのない締め切りを設けて、ムダな衝突を避けて、ムラのない判断で円滑に業務遂行していた。だが、上司が代わり、やったらやっただけ仕事を増やされてパンク。他の部門はもっと忙しいから、とでも言わんばかりの素振りだったが、時代錯誤もいいところだ。結局、生来の怠け者である私にとっては大きな仕事を遂行するよりも、仕事が降ってこない立ち位置を確立してしまうことがハッピーだ、と言うことに気づいてしまった。そして、気づいた頃にはアラサーになってしまった。

サラリーマンになるための就職活動や、サラリーマンとして仕事に追われるのは惰性で結構。どうせ夢を叶えられなかった人間なのだから、自分の心に沿って行動するなど許されていないのだ。カネに従え。ただ、惰性で動き続ける中でも、何がハッピーなんだっけ?ということを本気で考えないと、闇と不幸のカーニバルは終わらないのだ。